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2021.4.30

決めるのは自分自身―産後を健やかに生きるー【前編】

産後ドゥーラ
松本忍さん

今回は、愛知県岡崎市を拠点に子育て世代へ支援を行っている、ドゥーラステーションめぐ
るの代表である松本忍さんにインタビューさせていただきました!活動依頼は予約制にな
っていますが、直近は予約でいっぱいです。なぜ盛況なのか。理由を探ります。
―本日はお時間をいただきましてありがとうございます!まず、「ドゥーラ」という名前が聞き慣れない言葉で気になります(笑)
ドゥーラは古いギリシャ語で、直訳すると「奴隷」を表していた言葉ではあるのですが、「他の女性を支援する経験豊かな女性」を現在は意味します。「女性」と明示しているとおり、女性しかその資格を得ることができません。アメリカが発祥で世界中に「ドゥーラ」は存在しています。日本では一般社団法人ドゥーラ協会がドゥーラを養成している団体のひとつです。産後に特化した「産後ドゥーラ」という領域で養成認定し、全国で認定産後ドゥーラが活動しています。産前産後は身体の変化だけでなく、ホルモンバランスの変化による精神の不安定さを伴います。心身が安定して、お母さんたちが産後を健やかに元気に過ごすことができるよう、そばに寄り添い支えることが「ドゥーラ」の使命です。
―ありがとうございます!産後における心身の変化を認知する重要性は、以前、レキップフェミニンの大竹さんもお話されていましたね。
そういった変化を、お母さんや家族みんなに認知していただいた上で、私たちが適切に支援していくことが重要です。日本の出産の場面では、助産師さんによって支援体制がある一方で、出産後の支援体制はまだまだ足りていないと思います。出産を終えた女性は、産後に動き回ることを避け、身体を休めることが、産後の心身の安定につながります。けれども、現代の日本では、子育てを取り巻く様々な社会環境の変化で、家族や近所の人に助けを借りることが難しくなっています。また出産環境の変化もあり、充分な育児の指導がない中で子育てが始まっている現状があります。誰からのサポートも無いがために、産後に疲弊するお母さん方は多いです。
―その解決のために、ドゥーラステーションめぐるさんでは、どういった活動をされている
のでしょうか?
産前・産後サポートと家事代行となります。2 つ目の家事代行はイメージしやすいですよね。1 つ目の産前産後サポートとは、産後の生活のプランニングから、日々の不安や悩みを聞く話相手になったり、上の子のお世話をしたり、沐浴やおむつ替えをしたり、そして家事と、多岐に渡ります。ポイントは「家事代行だけすればいい」というわけではない点です。身体的負担の軽減を支援するだけでなく、精神的負担を抱えないように、コミュニケーションを重視しています。そして大事なポイントとして、家事代行は付随してきたものであり、メインは心身の健康を支援することです。家事代行を生業としているところは世の中にたくさんありますが、産後のお母さん方に対しては、家事代行だけでなく、心のサポートも必須です。心のサポートの結果として、家事代行が付随するということです。
―日本でも増えつつある家事代行だけでは対処しきれない、ということですね。直近の予約
も埋まってしまっているくらい利用したい方がいるようですね。
これまで私が個人活動としてサポートの依頼を受けてきましたが、それでは足りなくなっているぐらい、利用者さんは年々増えています。なのでスタッフを増やし事業拡大を進めているのですが、活動当初は仕事として成り立たないくらい鳴かず飛ばずでした。東京で活動するドゥーラは、公的機関の補助金対象となることもあって認知度が高いのですが、地方で活躍する産後ドゥーラは全く知られていませんでした。しかし足を動かして地道にPR 活動を行った結果、活動開始から4 年目あたりで、仕事として成り立つようになってきています。これは何を意味するのかといいますと、世のお母さんたちは「ただ産後ドゥーラの存在を知らなかっただけで、もともとニーズはあった」ということです。(後編に続く)