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2021.3.08

【行政#4】自治体3.0としてー子育て世代を支援する都市をー【後編】

生駒市長
小紫雅史さん

前編に続き、生駒市長の小紫さんに、子育て世代を中心に市民とのかかわりについてお伺いしました!
―前回、コロナ禍における地域交流イベントの実施可否に対するお考えと具体的な取り組みを伺いました。実際、実施に至ったイベント等はあるのでしょうか?
いこママまるしぇも活動を再開しています。その他の分かりやすい例でいくと、秋の農業祭ですね。前年までは食事提供をしていましたが、今年は販売会や即売会を中心にとどめ、食事もテイクアウト形式にしています。いこママまるしぇも農業祭もそうですが、せっかく定着してきたことをいきなり止めることは、予想できないほどの悪影響を今後与えます。市民側からも何とか開催するにはどうしたらいいのか、というご相談をいただきます。市民と行政がきちんとタッグを組んで、どうしたら開催に至れるのかを模索しながら、各イベントの実施に至っています。
―やはりこれまで築き上げてきた信頼関係があるからこそ、できることですね。行政と子育て世代の交流について、他にも変化はあったのでしょうか?
一番明確なのは、コミュニケーションが非常に取りづらく、各ご家庭の状況を把握できなくなったことですね。生駒市では生後三か月以内の赤ちゃんがいるご家庭に保健師が足を運び、各家庭のご状況を把握したり、ママさんの悩み相談などを受けています。「こんにちは赤ちゃん」という名称です。今までは家に上がり込んで、密に話し合う場となっていました。ママさんに子育て疲れがないか、精神的ストレスを抱えていないか、虐待がないか、発達障害がないか、、、などを市としても把握できる機能を果たしています。
―コロナ禍ではなかなか継続することが難しい活動ですね。。。
各ご家庭の希望も踏まえ玄関先のみの対応にする場合もあれば、リアルに会うことは避けたいけど相談事がある方向けに、オンラインでの相談を受け付ける体制も整えています。
また、子育て支援センターが市内にあり、そこをママさんたちの憩いの場としてもらっています。当然、完全再開はできる社会情勢ではないため、予約制で人数を絞ってセンターを運営しています。
―それでも全ご家庭の状況を把握するのは厳しい状況です。本来なら見つけることができた虐待などの問題が、潜在化してしまっている可能性があります。
幸いなことに、虐待率などの各指標が現時点では悪化してはいないのですが、今後も社会情勢がコロナによって不透明かつ激しい変化を伴うものであると、問題の件数の増加、そして問題発見の遅れにつながる可能性があります。ここは注視してみていかなければならない点です。
―最後に、生駒市の子育て世代に向けての展望を教えてください。
生駒市は市制50周年を迎えます。これまでと同様、子育て世代に関わらず、地域住民と行政が手を結び、皆が交流できる場を積極的に作っています。子育て世代だけに言えば、前回も触れたように、出生率と就業率の向上が課題です。いこママまるしぇなどの定着してきたイベントを、次はもっと育てていくことに注力していきます。
―本日は、ありがとうございました!
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