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2022.1.14

【企業#4】「まずはやってみる」から生まれたワクワク働く環境@株式会社スノーピークビジネスソリューションズ【前編】

株式会社スノーピークビジネスソリューションズ
業務企画人財部 マネージャー 長谷川千紗さん

今回は愛知県岡崎市に本社がある「株式会社スノーピークビジネスソリューションズ」の業務企画人財部 マネージャーである長谷川千紗様にお話をお伺いしました。
―本日はお時間を頂きまして、ありがとうございます!
早速ですが、スノーピークビジネスソリューションズ様の女性活躍への取り組みを教えてください。
 まずはじめに、私たちは「女性」だけに特別焦点を当てるのではなく、男性も女性も同じ仲間であるという考えの元、社内制度を作っています。制度に関しましては、入社した方の家庭事情や仕事とプライベートの大事にしたい優先順位をヒアリングして、一人ひとりの働き方を共に作り上げていくという態勢をとっています。
 実は、私も7年前にパート従業員として入社しました。その後ライフイベントの変化に合わせて正社員になり、少しずつリーダーの立場を任せてもらえるようになったことで現在は管理職を務めております。
―男女の括りで制度を考えるのではなく、一人ひとりにあった働き方を考えているのですね。ヒアリングと言いますと、面談を通じて決めていくということでしょうか。
 正社員として働きたいのか、それともパートとして働きたいのか。また、パートであっても正社員のようにフルタイムで働きたい方もいれば、正社員でも今は子育てや介護等を理由に時短勤務で働きたい方もいます。そのため個人の状況について面談を通じて聞き、一人ひとりに合わせた働き方を考えています。
―長谷川さんも初めはパート社員として入社され、現在は管理職として働かれているそうですが、正社員として働きたいと感じたのはなぜですか。
一番の理由は会社の風土です。
入社当時は家庭の事情により、限られた時間の中で働きたいと思っていましたが、ライフスタイルが変わったタイミングで正社員になりました。転職を経験したからこそ、社内メンバー同士の仲の良さや、ワクワク楽しく主体的に働ける環境に強く魅力を感じました。
―働くことを楽しいと感じさせる風土が長谷川さんに影響を与えたんですね。
そういった魅力的な風土が根付いた秘訣はありますか。
 代表の村瀬が前身となった会社を設立した際に生まれた「ユーザーの立場に立って考えよう」「お客様に本当にいいものを提供しよう」というポリシーが大きく影響していると思います。
 代表がこのような考えをもっているため、私たちもこのポリシーを意識しており、新しいことに取り組むハードルは高くありません。それは、事業だけでなく働き方や社内制度の変革に関しても同様です。この価値観から、「自分が良いと思ったことは周囲に伝えて皆で挑戦してみる」という風土が根付いたのだと思います。そして、このような風土を実現するために、普段からメンバーとの関係性や組織を活性化させる仕組みづくりに注力しております。
―代表の方の考えが土台となり、社員の皆様に広がったとは驚きです。
「まずはやってみよう」という考え方や、ワクワクできる風土に繋がる独自の制度や工夫はありますか。
 行事や社内イベントが多いことが人間関係を作りやすいことに繋がっていると思います。多数あるイベントの企画運営をいろいろな部署・役職の社員が行っています。例えば社員旅行の場合、他社だと旅行代理店へ全てお任せするところを、私たちは業者を通さずに、社員が自ら様々な情報を集め、計画から予約・運営まで全て行っております。このように運営メンバーだけではなく全社員が協力して企画をするというのが弊社の社内イベントの特徴です。
 このような、様々なイベントを通じて部署関係なく誰もが会社のミッションに向けてデザインし、目的やテーマを考え、チームワークで成し遂げていくといった経験ができる機会が社員全員にあります。そして、これらの経験からの学びが日々の業務にも繋がっていることが社風にも大きく影響しているかと思います。
―業務だけでなく、社内イベントなどの場面からも学ぶことは沢山ありますよね。
そんな「まずはやってみよう」という姿勢から生まれた育休・産休に関する制度や取り組みはありますか。
 あります。
 今でこそ女性社員が全体の半数ほどを占める組織になりましたが、私が入社した当時は全体の1~2割程度しかいませんでした。そのため、比率の多い男性の方が先に家庭を持つタイミングが訪れ、女性ではなく男性から育児にもっと貢献できる環境が欲しいという声が上がりました。

 2021年現在では子どもが生まれた男性社員のほぼ全員が育休を取得していますが、女性の育児休業に比べ、男性の育児休業は国の制度ではまだまだ課題があると思います。例えば、奥様が専業主婦の場合、金銭面を理由に育休を取得することが難しくなってしまうといった課題です。そのため、弊社では福利厚生の一環として育休時に一か月分の給与補填を行っています。
 1か月という期間ではありますが、会社から給与補填を行うことで、メンバーには給与面の心配をせず、育児を行うことができていると思います。
―育休について女性から声が上がることは多いですが、男性から上がることは珍しいですね。
 そうかもしれませんね。
 実は、女性社員が育休を取得したのは昨年が初めてなんです。女性の育児休業に関しては、日本の法律がかなり整えられていることや、もともと男性が気軽に取得できる環境があったため、女性も育休を気軽にとることができていると思います。
―男性社員が育休をとりやすい環境が女性の働きやすい環境に繋がっているんですね!
一方で、男性が育休を取得することに対し、まだまだ世間では偏見や反対の声が多いと思いますが、取得しやすい環境になったのはなぜですか?
 社内メンバーの関係性と風土として新しいことにチャレンジし、新しいことを受け入れる環境があることが理由だと思っています。
 ある程度大きな組織になると、必要以上にセクショナリズムを意識し、社内の仕組みづくり等で他人事になる傾向があります。そんな中、弊社は他人事にはせず、自分事に捉えることを大切にしています。そのため、新しい挑戦をしたいと考えた時に、自分だけではなく社内メンバー全員も参画できるようになるための方法まで考えた上で、制度を作ることを皆が意識しています。例えば、弊社で最初に育休をとりたいと声を上げた男性社員は、自分と社員が取得できるだけでなく、周囲のメンバーが育休を理解できるように勉強会を開催しました。
 このように、弊社は本人が主体的に発信すれば全員で積極的に受け入れ、制度化しています。そして、その制度が定着したら、皆で更に良いものにし、また新たな制度を考えていくという循環を元に活動しています。
―ということは、男性社員の育休制度を整えるために苦労したことはあまりなかったのでしょうか?
 ありませんでした。
 日ごろからお互いの背景を共有して理解し、共に考えるというコミュニケーションの土台ができていたため、育休取得への理解浸透は早かったです。
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