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2021.7.23

【NPO#2】地域で子育て支援―1 人で抱えない子育てを―@まめっこ【中編】

NPO 法人子育て支援 NPO まめっこ
中井理事長、大澤事務局長

前編に引き続き、NPO 法人子育て支援の NPO まめっこ(以下まめっこ)の中井理事長と大澤事務局長にお話を伺ってきました。実績も歴史もあるまめっこさん。 しかし、大きな転換期があったのです。
―端から見ていますと、これまで着実に、そして意味のある取り組みをされてきていると感じます。
ありがとうございます。ただ、必ずしも常にうまくいっていたわけではないんです。
―何か大きな課題にぶち当たったということですか?
はい。それは4年前に遡ります。もともと有料会員制であった「遊モア」が、2015 年に国の制度が変わって委託事業の対象になったことで、誰でも気軽に来れるよう、無料となりました。有料会員制であった頃は、安くない会員料金を利用者さんが支払っていることもあり、週に何回も利用してくださる方がほとんどでした。また、有料であることから利用者さんの数は多くなく、利用者さんとスタッフ・利用者さん同士は、家族のような関係性を構築できていました。しかし無料になったことで、すべてが変わりました。
―利用者数が大幅に増えた、とかでしょうか?
そうです。想像よりも多く、具体的には以前の 5 倍以上の方が来るようになりました。以前はせっかくお金を払うのだから長い時間利用したい、という心理から朝 のオープンと共に利用者さんが訪れ、クローズ直前まで利用される方がほとんどでしたが、無料になったあとは好きな時間に好きなだけ利用する方が増えました。 結果的に短時間利用の方や、来室の頻度が少ない方が増え、スタッフと利用者さん、利用者さん同士の関係性が以前のようには作れなくなってしまったのです。また、急に利用者さんが増えたことで、スタッフもその変化についていくのに非常に苦労しました。毎日のように利用してくださっていた方が一部離れてしまう寂しさも味わいました。
―「遊モア」の築き上げてきたものが崩れていったのですね。
まめっこスタッフみんなで何度も話し合いを行って、自分たちに問いかけました。無料になった意味は何なのか?今できるベストって何なのか?有料であったころ、 経済的に豊かな家庭の方が多かったのは事実です。しかし子育て支援で境界線を引いてはいけない、という想いで国は委託事業化に踏み切ったのです。ですから有 料のときのように一部の方へ深く関わることはできなくなるけれども、広く多くの人に子育て支援ができる場であろう、という想いを一致させたのです。そうしてメンバーみんなでオペレーションを改善していったり、その間に利用者の世代交代が伴ったことで、自然と新しい常識が「遊モア」内に作られていきました。結果、今では新たなコミュニティの形としてうまくいっております。
―その新しい常識は、SNS での継続的な発信にもつながっているかもしれませんね。
SNS はまさに新しい取り組みです。特に Instagram( まめっこさんのInstagramはこちら )には力を入れています。SNS を見てまめっこの活動に参加していただける方もいらっしゃいます。
関連リンク
「NPO まめっこ」さんはこちら!
【前編】はこちら
【後編】はこちら